定年退職前の準備(その他)
他にも定年退職前に準備しておくことがありますので以下で確認してみましょう。
こちらでは代表的なものだけをピックアップしていますので、他にもやり残したことがないか各自で十分にチェックしてみてください。
厚生年金基金の請求
企業年金の代表的なものとして、厚生年金基金があります。
勤務していた会社が厚生年金基金に加入していれば、60歳から64歳までの特別支給の老齢厚生年金や65歳からの老齢厚生年金にプラスアルファの年金が受給できます。
(このプラスアルファの水準は、加入している基金によって異なります)
60歳になったら、ご自分で忘れずに加入していた厚生年金基金にも年金請求書を出しましょう。
まずは、定年退職前に自分が厚生年金基金に加入しているかどうか、お勤めの会社、または、年金事務所に問い合わせをしてください。
そして加入していたら、国の厚生年金を請求するとともに、年金請求書および加入者証(会社が預かっている場合が多い)を取り寄せるようにしてください。
55歳前に加入していた、もしくは、加入15年未満で中途脱退している場合は、企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)に年金請求書を出しましょう。
財形貯蓄の解約
サラリーマンの貯蓄、節税面でメリットが多い財形貯蓄は、原則として会社を辞めると解約しなければなりません。
ただし、退職日から1年以内に再就職し、新しい就職先に財形制度がある場合は、それまでの分を引き継ぐことができます。
また、再就職をしない、あるいは再就職先に財形制度がない場合も1年間は継続することができます。
社内の積立、組合費、持株会などの解約
社内預金、各種積立、組合費などについて解約の手続きを行います。
また、社員持株会などに加入している場合は、退会の手続きを行います。
また、細かいようですが、クラブの会費や部課で集めているようなレクレーション積立なども忘れずに清算しておく必要があります。
会社からの借入金(住宅ローンなど)の確認
退職金で返済するのが一般的ですが、退職金で一括返済をするのか、あるいは分割返済ができるのかなど清算方法を確認しておきましょう。
また、銀行で借り換えをする場合は、早めの準備が必要です。
団体生命保険の解約
会社が従業員を対象に導入する団体扱いの生命保険は、退職と同時に脱退しなければなりません。
保険料は高くなりますが、定年退職後も引き続き個人として継続できる場合もありますので確認しておきましょう。
団体扱いの生命保険・損害保険の解約
団体扱いの生命保険・損害保険は解約もしくは条件変更しなければならない場合がありますので、定年退職前に問い合わせをしてください。
また、個人契約の生命保険・損害保険を給与天引きにしている場合は、口座引き落としにするなどの手続きをとる必要があります。
社宅の退去
原則として、社宅に住んでいた人は退職と同時に退去しなければなりません。
会社によっては、届出をすることで猶予期間がある場合もありますので確認しておきましょう。
できれば、在職中に新しい住居の賃貸契約を済ましておきましょう。
定年退職の挨拶状の作成
通常定年退職1ヶ月後ぐらいまでに、長年お世話になった方にお礼の挨拶状を出します。
遅くならないように事前に準備しておくとよいかもしれません。
また、取引先や会社の上司・同僚の住所などは、退職してからでは調べることが難しいので、在職中に調べておきましょう。